最終更新日 平成30年9月9日
1.はじめに
私はこの学校のことを全く知らなかった。名前を聞いてもピンとこなかったが、進学実績等で
周りから校名を聞くことが何度かあったので調べてみることにした。
2.仙台市立の中等教育学校である
宮城県の中高一貫校といえば、仙台二華という印象がある。仙台二華は県立の学校であり、宮城県内
の生徒が募集対象である。また、高校からの生徒募集も行う併設校である。
一方で、仙台青陵は仙台市立の学校であるため、募集は仙台市内の生徒のみである。また、中等教育学校
であり高校からの募集は行わない。
3.青葉区国見ケ丘にある
統合された仙台女子商業高校の校舎等を活用している。最寄りの駅は仙山線の国見駅、東北福祉大学前駅である。
近くには仙台一中があり、仙台一中といえば学力のレベルが高いと認識している。
このあたりは、仙台二高や宮城第一へ自転車で通えるエリアである。
4.募集定員は140人
一学年が、140人と中学校にしてはふつうだが、高校にしては少ない。
5.東北大学に現役で12人合格している
東北大学の現役合格者は、平成29年度が12人、平成28年度が14人、平成27年度が16人、平成26年度が15人である。
東京大学や医学科にも合格者を出しており、定員140人を考えればレベルは高いといえる。
一方で、進路実績をみたときに四年生の大学へ進学しない生徒も一定数いるようで、多様性の
ある学校だなという印象を受けた。
参考に、仙台二華の東北大学の現役合格者は、平成29年度が20人、平成28年度が19人、平成27年度が9人、
平成26年度が11人である。他に東京大学の現役合格者を平成29年度は0人、平成28年度に4人、平成27年度に8人出している。
しかし、仙台二華高の一学年は200人以上であり、母数の違いはあるので単純比較は出きない。
6.調べてみての感想
進学実績は思っていたよりもレベルが高かった。あまり名前を聞く機会がない理由は、①生徒数が少ないこと、
②生徒募集は中学校のみであること、③伝統校ではないこと、の3点であろう。
親御さんからすれば中学生のご子女を通わせるなら、近い学校が良いと考えるかもしれない。
進学実績だけを見れば、仙台青陵が仙台二華の全くの下位校という印象を受けない。
場所も仙台青陵と仙台二華は意外と離れており、以前に宮城県にあった北学区と南学区のように多少棲みわけがあるのかもしれない。
仙台二華と仙台青陵がともに進学実績が高く、中高一貫校は進学実績的には成功しているのではないかと思った。
【参考:出願倍率】
仙台市教育局高等教育課の記者発表資料「平成29年年度仙台市立中等教育学校入学者選抜の出願数がまとまりました」に出願数が発表されていたので引用させていただく。
平成29年度は倍率が上がっている。私のような一般市民にも仙台青陵が認知されているように、この学校の実績等で知名度が上がっていることが考えられる。伝統校でないことによる不安が払しょくされているのかもしれない。二華中もそうであるが、女子の方が出願数は多い。この理由はわからないが、一つの特徴と言えるだろう。倍率は2.75倍と結構高く、一部の仙台市内の小学生は厳しい競争にさらされているようだ。参考として男子校である超名門筑波大学付属駒場中学の倍率を調べてみると、募集人員120名に対して、661名が出願している。倍率は5.51倍と極めて高い。想像を超えるハイレベルな世界であることは想像に難くない。首都圏はやはりスケールが違う。
【参考文献】
仙台市ホームページ「記者発表資料」<https://www.city.sendai.jp/shise/koho/kisha/index.html>
仙台市立仙台青陵中等教育学校ホームページ<http://www.sendai-c.ed.jp/~seiryo/>
宮城県仙台二華中学校・高等学校ホームページ<http://www.nika.myswan.ne.jp/>
筑波大学附属駒場中・高等学校ホームページ<http://www.komaba-s.tsukuba.ac.jp/home/>